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ALL CITY STEPPERS
Update:2018/09/07 12:00:00

ALL CITY STEPPERS:2nd Album「PARTYAGE」インタビュー&全曲解説



Leo(Vo/G.)、Ryuichi(Vo./G.)Ryuki(Ba.)によるバンド“ALL CITY STEPPERS”(以下ACS)が約4年ぶりとなるニューアルバム「PARTYAGE」をリリースする。2008年秋に新宿のライブハウスで出会ったLeo、Ryuichi、さらにRyuichiの幼なじみだったRyukiが同じ場所に言わせたことをきっかけに結成されたACS。2014年3月に1stアルバム「SEXY VIRGIN RIOT」はガレージロック、ブルースロック、ギターロックなどの要素を生々しいバンドサウンドとともに描き出した作品で、デビュー作とは思えないほどの充実ぶりだった。
それから4年。全国ツアー、ワンマンライブ、イベントへの出演などを重ねながら3人は、音楽的な試行錯誤を繰り返してきたという。
「思うように進まないこともあったけど、メンバーとは定期的に会うようにしていて。そこでいろんな出来事、いろんな気持ちを話ながら、少しずつ曲を作ってきましたね」(Leo)
「音楽を通して挑戦したり、失敗したり。“良い、悪い”“好き、嫌い”を含めていろんな話をしながら作ってましたけど、そういうめんどくさい感じを含めて(笑)、この3人で一緒にやるのが楽しいんですよね。今回のアルバムも、その延長線上にあると思います。早く正解を出すだけなら、バンドじゃなくていいので」(Ryuichi)
「“こういう音楽をやろう”と決めてたわけではなくて、もともと友達から始まったバンドですからね」(Ryuki)
 ネオファンク、ディスコ・リバイバルのテイストを反映させた先行配信楽曲「HIGH TIMES」「STAY ALIVE」、90年代UKロックを現代的なバンドサウンドへと昇華させた「LITTLE WORLD」、解放的なレゲエ・ビートとどこか内省的な歌詞のコントラストが印象に残る「LOVERS ROCK」など、色彩豊かな楽曲が揃った本作。その根本にあるのは、音楽に対する自由なスタンス、そして、3人の日常、生き方、価値観そのものだ。
「ACSはこういう(ボーカル、ギターボーカル、ベース)編成だし、音楽的な自由度が高いですよね。僕らの活動をずっと支えてくれているサポートドラマーの方、今回のアルバムの制作に参加してくれた松岡モトキさん、宮田“レフティ”リョウさんの力もすごく多きですね」
「松岡さん、レフティさんには、自分たちの良さを引き出してもらった感じがありますね。この4年の間に自分たちの起きたこと、感じたことがそのまま音楽になっている感覚もあるんですよ、このアルバムは。ジャンルはいろいろだけど、ぜんぶ自分たちだし、ウソがないというか。LeoとRyuichiが僕が関わってきたミュージシャンのなかでも気分のアップダウンが大きいんだけど(笑)、それが曲につながるところがすごいなと」(Ryuki)
「バンドを始めたころは“挑戦”がテーマだったんです。やってなかったことにもトライしてきたんだけど、いまは自分たちが好きなこと、得意なことだけをやるべきだと思っていて。今回のアルバムに入っているのは、俺、Ryuichi、Ryukiのいいところが出てる曲ばかりだと思うし、そういう音楽が人の心を掴むと思うんですよね」
10月からはアルバムを引っ提げた全国ツアーがスタート。4年というインターバルを経て届けられた本作「PARTAGE」によって、ACSの活動はさらにスピードを増していくことにな
りそうだ。
「この前Leoが言ってんたんですけど、振り返らずに山を登って、気付いたらすごく高いところまで辿り着いていた感覚があって。このまま進んでいきたいですね」(Ryuichi)
「次の作品をスピーディーに出したいというのが、いまの目標。自分たちにしか出来ない音楽を目指していくべきだと思ってます」(Leo)


全曲紹介

01.HIGH TIMES
インパクトのあるイントロから始まるディスコティックなダンスチューン。きらびやかな音像のサウンドとセクシーなメロディラインが印象的。
Ryuki「Leoが持ってきたサビのフレーズから作り始めました。華やかなストリング、ホーンを入れたいと思って、宮田“レフティ”リョウさん、松岡モトキさんにアレンジをお願いしたら、コード進行もブラッシュアップしてくれて。曲の良さをさらに引き出してもらえましたね」
Leo「70年代のディスコミュージックが好きで、それを今の自分たちらしくやりたかったんです。イントロの仕掛けを含めて、このアルバムの軸になっている曲のひとつですね」
Ryuichi「最近のディスコ・リバイバルの流れもあるし、ACSらしいフィジカルな感じもあって。アルバムの幕開けにふさわしい曲ですね」


02.STAY ALIVE
ファンキーなベースラインから始まるグル―ヴィーなナンバー。メンバー3人の音楽的な個性がはっきりと示された楽曲だ。
Ryuki「バンドを結成して、いちばん最初の頃に作った曲なんですよ。最初はギターのカッティング、スラップベース、ドラムだけで成立しているレッチリみたいな曲だったんですけど、アルバムに収録するにあたって、レコーディングならではの要素も加えました」
Ryuichi「“思い出の店が無くなる前にみんなで集まろうぜ”みたいな、思い入れの強い曲ですね」
Leo「この曲をやるためにバンドを組んだと言ってもいいくらいなんですよ。ベースもギターもカッコよくて、最高!っていう。他のバンドにはないオリジナルのサウンドだと思うし、これはもう発明ですね」


03.I NEED EVERYTHING
キャッチ―なギターリフ、Ryuichiのエモーショナルなボーカルを軸にしたACS流のパワーポップ。
Leo「自分の個人的な目標として“すべてRyuichiが作り上げた曲を入れる”というのがあって、この曲はまさにそれ。ライブでやってもすごくいい調子だし、Ryuichiらしさが出ているのがいいなと」
Ryuki「この曲はアレンジも3人だけで完成させたんですよ」
Ryuichi「アルバムのなかで唯一、僕がメインで歌ってる曲ですね。ACSはブラックミュージック的なノリの曲が多いんだけど、これは違っていて。ライブでも“gets”の歌詞のところで“Only when it gets all”」でお客さんと一緒に“ゲッツ!”のポーズで盛り上がってます(笑)」


04.LITTLE WORLD
UKロックの香りが漂ってくるギターロック・ナンバー。“闇に光を”という歌詞も強く胸を揺さぶる。
Ryuichi「デモの段階ではもっとテンポが遅くて、ブルーな感じだったんですよ。そこからアレンジを加えて、スカッとした雰囲気になって」
Leo「ほとんどRyuichiが作った曲なんですが、最後のメロディだけ俺が加えさせてもらって。ジョンとポールもこんな感じだったのかなと思いましたね」
Ryuki「ベースはひたすらルート弾き。この曲に関しては、それが自分の役割かなと」


05.TRACKER
いなたいブルースロックと現代的なビートが融合。シリアスな心境を綴ったリリック、エッジの効いたギターソロも素晴らしい。
Leo「曲はRyuichiが持ってきて、歌詞は俺が書きました。この歌詞を書いた頃、けっこう辛かったんですよ。3人がバラバラになりそうな時期というか、それぞれの活動が忙しくて、それでもがんばって曲は作らなくちゃいけないっていう」
Ryuichi「最初に歌詞を見たとき、ちょっと心配になりました(笑)。愛が重たくなりすぎて、孤独感が滲み出てるというか」
Ryuki「客観的に見ていてもつらそうだったからね。この曲は完全にセルフプロデュース。最後のギターのレコーディングのとき、Ryuichiが緊張していたのを覚えてます(笑)」


06.SEASON
Leo、Ryuichiの共作によるミディアムチューン。ドラマティックなストリングスが切実な心理状態を描いた歌を際立たせる。
Leo「Ryuichiが1番、俺が2番を作ったんですが、Ryuichiがこの曲を持ってきたとき”音楽ってこうあるべきだ”と思ったんです。いろいろあってイライラしてたけど、この曲を聴いて救われた気がして。大好きな曲になりました」
Ryuki「僕もいちばん好きかも。Ryuichiは最初“この曲は入れたくない”って言ってたんですけど、“このアルバムに入れないと、もうタイミングはないよ”って説得して。いい形で収録できて良かったです」
Ryuichi「(笑)間奏のストリングスは、レフティさんがいきなり思い付いたんですよ。いい曲に仕上がって良かったです」


07.LOST AND LONLEY
悲しさを乗り越え、先に進もうとする意志が伝わるアッパーチューン。デジタルと生楽器が重なるサウンドも秀逸。
Leo「”新しいところに踏み出していこう”という時期に作った曲ですね」
Ryuki「うん。アレンジに関しても、松岡さん、レフティさんの力をお借りして」
Ryuichi「うん。もともとはカントリーっぽい曲だったんですけど、アレンジを進めるなかでデジタルの要素も入ってきて。青空もあるけど、“falling down”もあるっていう曲ですね。上がってるところと下がっているところ、両方あるのがおもしろいと思うんですよ」


08.LOVERS ROCK
Leoのルーツであるレゲエ、ラヴァーズ・ロックを前面に押し出した楽曲。“もっと愛を”というメッセージが心に響く。
Leo「Ryuichiが集中して曲を書いていた時期があって、“俺には何ができるんだろう?”と考えていて。その年に自分が書いたのは、この1曲だけだったんですけど、“これでダメならしょうがない”と思えるほど手応えがあって」
Ryuichi「どこも変えようがないほどいい曲でしたね。Leoがレゲエをやるのは、僕がダンスして歌うのと同じくらい自然なことだし」
Ryuki「この3人でレゲエをやれたのも嬉しかったですね」


09.DISCO JACK
アルバムの最後を飾るダンス・ナンバー。しなやかなファンクネスとド派手なディスコティックを同時に体感できる。
Ryuki「じつは3年くらい前からあった曲。ディスコっぽい曲をやってみようと思って、最初に出来た曲ですね」
Ryuichi「ディスコなのかファンクなのかという感じですけどね(笑)。その時期によって、やりたい音があるので」
Ryuki「時代の雰囲気もあるし、自分たちの感覚もあるし。ライブでもいい感じでやれる曲になったと思います」



インタビュー・テキスト:森朋之
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